ワークショップへのご質問ありがとうございました。
以下の通り、回答を掲載いたします。
動画の中でいくつか講師陣が回答しておりますので、ぜひ動画もご覧ください!
【くるちの育苗についての質問&回答】
◆気温
Q.本土でくるちを育てたいが、気温が心配。育成には10℃を下回らない方がいいのか?
A.沖縄では10℃以下、本土では5℃以下にならないように気を付けてください。
本土では室内で育ててください。
◆陽射し
Q. くるちは日差しをいっぱいに浴びて育つイメージがある。室内の場合は、窓際でなく日陰で育てるのはなぜ?外気温が高めの季節は、屋外に出してあげた方がいいか?
A.くるちは直射日光に弱いため、室内でも室外でも日差しを避けてください。
苗木の高さが10cmを越えて、枝とか葉の組織が堅くならないと、直射日光に耐えられません。
室内程度の明るさ1000~2000ルクス程度の明るさで育てていただきたいので、沖縄でも本土でも日光
を70%カットする必要があります。
鉢に植え替えて3年も経てば(発芽から3年~4年経過)、葉もいくら太陽光を浴びても問題なくなりま
すので、育苗時はあまり強光に当てないようにすることが重要です。
那覇市内の三線組合では屋外で育苗していますが、遮光ネットなどを活用して日差し遮っています。
本土でも外気温が高ければ室外にて育苗は可能ですが、日陰または遮光ネットを活用して育ててくだ
さい。
◆土・植え替え
Q.赤土じゃないと育ちませんか?違う土でもよいか植え替えの際の土は 培養土でもよいか?
A.養分の入った土はくるちの育苗に適していません。沖縄では島尻土、本土では真砂土、赤玉土を利用してください。
Q.初回の鉢替え、庭植え替えのタイミングの目安が知りたい
A.苗の高さ(苗高)が10cmになる時が鉢植え(鉢替え)のタイミングです。
くるちの種まきキットの鉢に5本であると少し混んでいますので、苗高8cmの段階で鉢替えでもOKです。
※三線組合では2023年春ごろに植替えを予定しておりますので、そのころに詳細をSNSなどで情報発信いたします。
◆肥料
Q.肥料は与えた方がいいですか
A.肥料は不要です。土の種類の回答のとおり、くるちの育苗には栄養分は不要です。
◆植え方
Q.鉢を別途用意して5つとも育ててもよいのか
A.5つの苗を大き目の鉢に植え替えて育てることは可能です。
※三線組合では2023年春ごろに植替えを予定しておりますので、そのころに詳細をSNSなどで情報発信いたします。
Q.くるちの種子を採取し、植える時の下処理はありますか?
A.ご自身で果実から種子を採取される場合は、赤く完熟した実を選び、果肉を水で洗い流してから使用します。
◆食べたい!
Q.くるちの実を食べてみたいのですが、以前 高校生がくるちの実を使って「ちんびん」を作っていましたが、他にくるちの実を使ったレシピありますか
A.くるちの実は戦時中の救荒食物として食べられていました。赤く熟した果実は干し柿のような味がします。残念ながら、料理への活用はそれほどされていません。
◆原材料について
Q.くるちの黒い部分以外は何かに使われますか?
A.三線では辺材(まわりの白い部分)は使用されていません。
棹を切り出して出る端材はカラクイや爪の製作に使われます。
さらに小さな端材の活用のため、三線組合ではアクセサリーにして販売するなど、無駄のない利用を模索しています。
◆冬の育苗について
12~2月は沖縄も寒くなり、水やりのペースを落としてゆきます。